【お客様の大事な食事に楽しみと喜びを提供したい】麺屋「はなび」春日井店 店長のこだわりとは

パープル

written by 大久保崇

麺屋「はなび」は元祖台湾まぜそばのお店として大人気のラーメン店です。人気の理由は味だけではなく、総大将の新山さんが大切にする「お客様を愛せない人はお客様からも愛されない」の精神が宿った接客にこだわった店づくりにあります。

 

今回は麺屋「はなび」春日井店の店長を務める佐伯さんにインタビューしました。今、春日井店では一緒に楽しく働けるアルバイトスタッフを募集しています。お店の雰囲気や佐伯さんの人柄、そして春日井店で働いてみたいと思う人にむけて伝えたいことを記事にしてご紹介します。

佐伯 光太郎(さえき こうたろう)

佐伯 光太郎(さえき こうたろう)

株式会社デミック所属。勤続年数18年の頼れるベテラン。現在、麺屋「はなび」春日井店の運営を任され株式会社Japan Food Lab.へ出向中。誠実で仕事に対して決して手を抜かずラーメン作りに妥協もしない厳しい一面と、他人を思いやる優しさも持つ素敵な人。笑顔がとってもチャーミングなのに、マスクで見えないのがもったいないと思う。

麺屋「はなび」としての土台をつくり、楽しく働いている姿をお客様に見せたい

―――今のお仕事に就かれた経緯を教えてください。

佐伯さん:社長から「これからのコロナ時代に対応できる飲食の仕事を展開していく」という話があり、異動の命令があって今にいたります。麺屋「はなび」に来る前は、本社勤務で別の仕事をしており、新潟のとあるお店の運営管理を担当していました。

 

―――今後、麺屋「はなび」春日井店をどう発展させていきたいと考えていますか。

佐伯さん:麺屋「はなび」の本店や、今後、新規オープンするお店と肩を並べられるようにしていくのが目標です。もともと、「はなび」のブランド力があるので、「はなび」らしさを提供しないとお客様がおかしいと思うんですよね。だからまずは自店の体制を整えます。

今の体制が僕ともう一人がいるだけで人が足りないので、まずは採用活動しようと考えています。4人体制ぐらいにしても利益がしっかりと確保できることが当面の目標です。

 

―――まずはしっかりと「はなび」ブランドを春日井店で再現していくということですね!

佐伯さん:そうですね。やっぱり総大将の新山さんが求めるお店を一からつくり、ちゃんと浸透させていこうと思っています。

ただ、アルバイトで働く人たちも色々な考えをもって働かれると思うので、全員に同じ考え方を求めるようなことはしません。それぞれ皆ができることを一生懸命やってもらいたいと思っています。「はなび」が大切にしている基本的なことをやってもらって、お客様にとって居心地のいいお店、また食べにきたいと思えるお店だと思ってもらえるような雰囲気を一緒につくっていきたいですね。

楽しそうに仕事をしている姿は、お客様から見ても気分がいいものだと思うので、店主もアルバイトも全員が楽しそうに仕事をしている場所をつくりたいです。

 

お客様にとって一日の大事な食事。だから盛りつけまでこだわってつくる

―――佐伯さんが仕事していて、やりがいや楽しいと感じるのはどんなときですか。

佐伯さん:月並みかもしれませんが、「めっちゃうまい!」という会話が聞こえてきたときですね。あと、「わー!これきれい!」といいながらラーメンの写真を撮ってくれるときもそうです。それから、帰るときに大きな声で「また来るね!」といってくれるお客様がいるとテンションが上がりますね。

 

―――お客様が「きれい」といいながら写真を撮られるとのことですが、盛りつけになにかこだわりがあるのでしょうか。

佐伯さん:あります。毎日写真を撮ってもらうつもりでつくっています。もともと僕は今の会社に来る前はお弁当屋さんで6,7年働いていました。そのときに盛りつけに対して大きく考え直したときがあったんですよ。だから人一倍、盛りつけは大事にしています。

特に「まぜそば」は、あとでまぜるので作業工程を考えたら「このぐらいでいいだろう」となりやすいんですよね。なにも考えずにつくる人だと、トッピングがズレていても気にせずにそのままお客様に出しちゃいます。効率よくするために作業としてやってしまうことが多いんですね。でもお客様にとってそれは、その日一日のうちの大事なお昼ごはんだったり、晩ごはんだったりするんですよ。そのときに、やっぱり思っていたものよりもいいものが出てきたら嬉しいじゃないですか?写真と違って立体だし美味しく見えるように上から光もあたるので、ちゃんと作ったらほんときれいに見えるんです。

やっぱりそれは無駄にしたくないっていうか、「このくらいでいいだろう」とするんじゃなくて「ここまですべきだ」と思ってつくっています。

 

―――そこまで佐伯さんが盛りつけにこだわるようになったのはなぜですか。

佐伯さん:すごく昔の話で20年前ぐらいになるんですけど、お弁当屋さんで働いていたときのできことが関係しています。

僕が勤めていたお弁当屋さんは市内でも20店舗ぐらい展開している人気店で、わざわざ県外からも食べにくる人がいるほどのお店でした。なので、一気に20個ぐらい注文が入ることもあるんですよね。そうすると、いちいち分量を量っていられないというか、ぐちゃぐちゃになっていても気にせずにそのまま蓋を閉めてお客様に出していました。

ある日、たまたま友人と一緒に系列店のお弁当を買いにいったんです。そのお店でも、僕が働いているお店と同じぐらい忙しそうにしていました。そして家に帰って、買ってきたお弁当の蓋を開けたら中身がぐちゃぐちゃだったんです。そのときに友人が残念そうな顔をして「あーあ……」っていったんですよ。そのわずか2秒ぐらいの間に「自分のやってきたことって、こういうことだったんだ」ってわかったんです。

お客様はメニュー表の写真を見て「これが欲しい」といっているのに、自分が面倒くさいからといって「このぐらいでいいだろう」と勝手に基準をぼやかしていた。お客様の期待に応えられていないものを提供して600円とか700円とかもらっていたんです。そこから大きく考え直しました。しっかりといいものを完成させるためには時間が必要です。だから、その時間をつくるためにはどうすればいいかを考えたり、盛りつけの練習もして早くつくれるようにしたりしました。

 

―――そのときの出来事があって、人に提供するものに対して妥協しない気持ちができたんですね。

佐伯さん:そうですね。その気持ちはずっと持ち続けないといけないなと思っています。どの仕事をするにしても一緒です。

 

―――そんな佐伯さんが大切にしている仕事の価値観や考え方を教えてください。

佐伯さん:自分勝手に手を抜かないことですね。面倒くさいこと、もっと効率良くできると思うことも「なぜをそれをやらなければいけないのか」ということに気がつくためには、とにかく突き詰めてやってみます。もしそのなかでいいものが見つかれば、やっぱりそれは必要なんだと理解できるからです。上辺だけ見て効率良くやっていこうというのは考えずに、一通り全部自分でできるようになったら、さらにいいものを自分でつくっていこうという風に考えます。

 

コロナ禍とその後を見据えた飲食店のビジネスモデルに取り組む

―――さきほどの話を聞いて、佐伯さんはお客様に提供するものに対して妥協はゆるさないという感じが伝わってきます。

佐伯さん:そんないいものじゃないですけど、入社したてのころ社長から教えてもらったことがあって、それが社会貢献をするということなんです。それで社会貢献ってなんだろうなと考えたら、僕が働くことによって誰かが楽しかったり幸せになったりして、それが結果的に収益に変わっていくことかなと考えています。たとえば、自分が住んでいる街には「はなび」という美味しい台湾まぜそばのお店があって870円払ったら食べられる。それで美味しいと感じてもらえるのは自分ができる社会貢献だと思っています。

 

―――今、飲食店業界はコロナの影響もあって大変厳しい状況だと思うのに、そんなときでも社会貢献を考えられるってすごいですね。

佐伯さん:コロナ時代のビジネスモデルをしっかりとつくりあげることができれば、収益も生まれて自分たちの生活も安定していくわけじゃないですか。そうすると社員のみんなにも安心してもらえるので、社会貢献できるビジネスモデルをつくることが大事だなと思っています。

 

―――そのビジネスモデルというのは具体的にどのようなものですか。

佐伯さん:テイクアウトや配送ですね。麺屋「はなび」春日井店でも、やっとテイクアウトができるようになって少しずつ注文が入ってくるようになりました。今後は出前館とかもやっていきたいですね。できあがった「まぜそば」を持って帰るだけでなく、冷めてしまうのが嫌だったら、家に帰ったら軽くゆでるだけでできる「まぜそば」なども考えています。

実際ラーメンって冷えてのびると美味しくないじゃないですか。だからそれを解消するために、自宅のお鍋でゆでればできる状態のものをつくりたいなって。それをどんどん販売していくと、コロナが終息して感染者がでなくなったとしても「出前で食べたい」という人はある程度いると思っています。だから、そこをちゃんと広げるようにしたいですね。

お店で騒ぎながら食べたい人ばかりではなく、逆にそれが嫌だから家で静かに食べたいという人の方が多くなるかもしれないのではと考えています。

 

一緒に「楽しく仕事をしているラーメン屋さん」をつくりませんか?

―――改めて、麺屋「はなび」春日井店にはどんな人が働きにきてほしいでしょうか。

佐伯さん:どんな人でもいいです。今回のアルバイト募集ですけど、自分のこだわりをアルバイトさんに押しつけるつもりはないんです。「はなび」の考え方は新山さんがYouTubeとかで発信してくれているので、それを見てもらうことで自分なりに学んでほしいなと思っています。先ほどもいいましたが、春日井店は楽しく仕事をしているラーメン屋さんにしたいと思っています。お客様に見えるオープンキッチンなので、厨房で働いている2,3人が楽しそうにしているというのをコンセプトにしたいんです。

飲食店なんで、間違ったものを出したり、注文を聞き間違えたりなんていう失敗をするとすごく怒られるんじゃないかと心配されるかもしれません。ですが、たいがいのことはしっかりと謝ったら許してもらえます。実際に僕もいろいろ失敗してきましたし、今も失敗を繰り返しています。料理ってほんと色んなことが起こるんですよ。「まさかそんなことないよね」っていう失敗はけっこうあるので。

だから、あまり怖がらずに年齢・性別関係なくどんな人でも働きにきてほしいなと思っています。僕が夢中になっていることに共感していただいて、働きたいと思ってもらえたら嬉しいですね。

 

取材を終えて

麺屋「はなび」春日井店は新しいスタッフとともに、楽しく働けるお店をつくろうと動き出しました。佐伯さんのお話からは、麺づくりも店づくりに対しても妥協せず、お客様の期待に応えようという気持ちが伝わってきます。

でも一番素敵だなと思ったのは、これから一緒に働きたいと思ってくれた人へのおもいやりです。

自身のこだわりを押しつけず、まずは新しい人が働きやすいと感じてもらえることを大事にしたい。アルバイトスタッフに求めるものは「楽しく働いている」という雰囲気づくりです。

佐伯さんと一緒に麺屋「はなび」春日井店を盛り上げたい!と思ったかたはこちらをご覧ください!

 

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